2014年11月15日土曜日

キャッチャー・イン・ザ・ライ

 何度目かの退学処分を受けた青年が語る、クリスマス前後の数日に起きたできごとを回想した話し。
 他人の行動に対して必ずといっていいほど気に障ることがでてきてしまう主人公ホールデンの回想だが、読んでいるこちら側もうんざりとした気分になる。
 これといった出来事もないままに回想がつづくので、読み続けるには根気が必要となる本。
 感受性が異常に強いか、あるいは発達障害か、そんな主人公の眼を通して見た、どうにも気に障る人々の姿と自分自身にうんざりするさまを描いた作品。

 予備知識もないままに読んでみたが、いったいなにが言いたいのか最後までわからない話しだった。主人公の姿は、自伝に描かれたアンデルセンを、後ろ向きな性格にしたようなイメージ。

著者 J.D.Salinger
訳者 村上春樹
ISBN 4-560-04764-2
発行年 2003-4
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